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支笏湖の片隅で地球の未来と経済活動について我思う。

5日間ほど支笏湖で仕事をしてきた。

友人が運営している店舗で提供するベジタリアンメニューのレシピ開発。そして、環境省が推進しているワーケーション事業のマーケティング要員としての仕事だ。人生初の支笏湖は、期待以上に素晴らしい環境だった。日本有数の透明度を誇る水質、ほぼ原生林をとどめている森林、環境省が所有しているため経済活動の名の下に開発ができないこの場所は、静寂そのものだった。

聞こえてくるのは鳥の鳴き声と風のそよぎだけ。

パンデミック禍ということで、観光客もまばらでしかない。静かな環境のなかで仕事をさせてもらい、相当な贅沢をさせてもらったわけだが、支笏湖に滞在したことで、色々なことを感じ、そして見えてきたことを書き留めておきたい。

ひとことで言えば、支笏湖は天国だ。

個人的にそう感じた。新千歳空港から友人が車で迎えに来てくれたわけだが、空港から千歳川沿いの森のなかを走るルートは、さながら天国へつづく道なのだ。雑然としたお店や企業の看板がない、電柱もなければ、信号もない。

5月になって青々と茂った樹々の緑は眩しく、原生林が果てしなくつづいている。つまり、広大な生きた森しか目に入ってこない気持ちよさは、本州で暮らしている限り滅多にない。どこもかしこも杉や檜が植林された本州の山々は、人間たちのあくなき欲求によって、つまらない景色になってしまっている。

しばらく日本一だった支笏湖の透明度は、想像を遥かに超えて美しかった。

人が生息するエリアは、周囲およそ40kmある支笏湖のほんの一角にしかない。支笏湖周辺は国立公園で、しかも特別保護区になっているらしく、土地は環境省が所有しており、やたらに開発ができない仕組みなのだ。これだけ美しい景観で温泉まであれば、通常なら人間界の経済活動によって、ゴチャゴチャに汚されているはずだ。ところが支笏湖周辺は、木を一本切るのにも面倒な許可が必要なんだとか。

人間が自然界の一部でしかなく、地球に対して謙虚になれる稀有な場所だ。

支笏湖 カヤック 支笏湖 苔 支笏湖

全国各地で自然と呼ばれている場所をいろいろ見てきたが、支笏湖は個人的に天国であると念を押しておきたい。魚座ということもあり美しい水が豊富にあること、限りなくノイズレス。静寂。そして源泉掛け流しの温泉(創業100年以上になる丸駒温泉が気に入りました)、ユニークで人情味あふれる人々・・

5日間という短期滞在だったにもかかわらず、すっかり癒され、旅が終わり現実世界へ戻るのが億劫になったほどだ。

今回、環境省が推進しているワーケーション事業の、モニタリング調査も兼ねていた。支笏湖を楽しみながら仕事もするのがワーケーションというやつで、パンデミック以降、全国的に流通した概念である。

ただ、僕の暮らしはだいぶ前からワーケーションスタイルになっており、山と川に囲まれた高麗に移住してきたのもそれが狙いであるので、別段新しくはない。しかし、高麗エリアでどっぷり暮らす僕からしても支笏湖に滞在することは特別に素晴らしい体験となったわけだ。

手付かずの自然、ノイズのない世界、源泉掛け流しの温泉の非現実感は、わざわざ飛行機で行く価値がある。そんじょそこいらの田舎では、なんとも思わないくらい高麗の環境はいい。住みながらにして毎日遠足をしている気分になれる。なので、飛行機にのってはるばる旅をするのであれば、非現実を多く感じられる環境が条件で、支笏湖は僕にとって非現実がたくさんある場所で、自分をリセットできる貴重な機会となった。

@ka_zzたちの暮らしと経済活動は、新型コロナウイルスによって大きな転換期を迎えている。

地球環境もこのまま行けばさらに悪化し、ますます住みずくなり、次の世代、そのまた次の世代へとそのツケがまわることは間違いないところ。自然界からかけ離れてしまった人間社会は、今このタイミングでシフトをする必要がある。それは、個人のライフスタイルもそうだし、もっと言えば考え方や働き方に及ぶまで、しっかりと自分と向き合い、変えるべき時がパンデミック禍に生きる”今”なのだ。

その意味で、支笏湖はヒントが満載だった。

具体的な行動をさせてくれるパワーもいただける。

というわけで、僕の支笏湖トリップはしばらく続くでしょう・・

 

それでは、ごきげんよう皆さん。

 

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2018年夏、高麗に移住。職業はWebディレクター。集客型ホームページの制作と運営サポート、複数のWebメディアを主催。2010年、旅をした南インドで大聖者サティア・サイババに会ったことがキッカケで劇的な変化が人生に訪れ、ライトワーカーとして活動することを決意。パーミーズに所属し、虫嫌いではあるがフィールドで活動している。早朝ジョギングと瞑想とインド旅が趣味である。

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