新型コロナウイルス騒動がすっかり収束し、多くの人々で賑わう曼珠沙華と栗のシーズンも終わり、朝晩の涼しさを感じるようになった高麗。とは言っても日中はまだ半袖で過ごせるほどの日差しで、夏の余韻が随分と残っている令和五年の秋です。
個人的に令和五年は物価上昇の年として記憶することになるくらい、あらゆるモノが高くなりました。コンビニを見渡しただけでも価格は150%上がってさらに同じ商品なのに容量が減っております。アメリカはロサンゼルスの日本食レストランでサバの味噌煮定食が5000円、マクドナルドのアルバイトの時給が3000円という話と比べれば、日本のインフレは緩やかであるものの、物価が生活を直撃していることは間違いありませんね。
さてさて、10月19日は毎年恒例の高麗神社の例大祭でありまして今年も朝から参加してきました。午前は高麗神社に貢献された方々と議員さんなどの関係者による礼拝が行われ、午後は2時間にわたって獅子舞が奉納されました。
五穀豊穣と世界平和そして生きとし生けるものすべての安寧を祈願するこのお祭りは、神社にとってもっとも重要で盛大に執り行われます。今年も空が蒼く澄みわたる秋晴れのもと厳かに賑やかなお祭りとなりました。
スマホでニュースを見るとこの世界は決して平和ではありませんし、人間が薬漬けにされたり、悲惨な出来事が溢れかえっている一方で、豊かで幸福に暮らせている人たちも沢山います。高麗に住む僕たちも紛争地域の人々から見れば天国でしょう。今日食べるものが無い人たちから見れば、物価高なんて蚊にさされた程度のどうでもいい悩みです。
屋根がついている家があって蛇口をひねれば水が出て、温かいお風呂に入れるだけでも恵まれているわけですし、例大祭のような素晴らしいお祭りに参加できる人は、おそらく70億人いる人類のなかでトップ1%に入るほど幸福な環境だと思うのです。
▼お祭りの詳細
そんなわけで令和五年の例大祭です。
お祭りの内容は去年書かせてもらった記事を参考にしていただくとして、今年も素晴らしかったです!観てて楽しいだけではなくココロが凛として元氣にもなりました。
1300年以上も昔、ユーラシア大陸から移住していた人々が集まり開拓し、脈々と受け継いできた調和のエネルギーを次の世代に受け継いでいくための大事な儀式が例大祭です。
どこか物悲しく美しい笛の音が響く境内に、色鮮やかな衣装をまとった獅子舞たちが練り歩く様子は、大陸の文化と風俗が混ざったとてもエキゾチックな光景です。
高句麗という国は7世紀に周辺の国によって滅ぼされたという歴史を思い返すと、おそらく今後もこの世界から戦争がなくなることはないでしょう。歴史も悲劇も繰り返される中でも、僕たち庶民は日々健康で笑って過ごしていければそれだけで幸福です。
世界情勢を見渡すと2024年はアメリカの大統領選挙もありますし、今年以上に世界が混乱していく流れにある現在、この地域で暮らす意味をもう一度考えて足元を見直すことが、時代の荒波を乗り越えていくための大切なプロセスであると思います。
そんなことを考えると高麗に住んでいるだけで世界のトップ1%市民である僕たちが世界の平和を願い、祈るこのお祭りに参加をすることが崇高な平和運動になりますよね、例えそれが焼き団子目当てだとしても。
今年の例大祭に参加できなかった方も、寝る前に少しだけ今の暮らしに感謝をして平和を祈ってから眠りについてみてはいかがでしょうか。
▼高麗神社の本
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